暴落本を読む②【選挙違反で逮捕】ソフトバンク崩壊の恐怖と農中・ゆうちょに迫る金融危機

ソフトバンク崩壊の恐怖と農中・ゆうちょに迫る金融危機(黒川敦彦 著)
2020年3月刊行

2020年3月に出版された、タイトルは少し長い
新型コロナがくる直前の本

本書は最近、選挙妨害で逮捕された黒川敦彦氏の書いた本であり
内容は選挙は関係なく近いうちに金融危機くるという主張
本書を読むと選挙妨害をするような人には思えないが
人が変わったのか、それとも最初からヤバい人だったのかはわからない

・この書籍の概要
①近いうちに金融危機がきてソフトバンクグループがヤバい
②農中・ゆうちょもヤバい
③ドイツ銀行もヤバい

・投資会社となったソフトバンクグループへの批判
孫正義のソフトバンクグループが有利子負債18兆円になったことで
金融危機が起こると真っ先に直撃するとある。
そして、ソフトバンクグループのSVF(ソフトバンクビジョンファンド)の企業
特にウィーワーク、オヨ、ウーバーについては
とてもITのユニコーン企業とは言えないと批判

こんな投機をしているソフトバンクグループは
金融危機が起こるととんでもないことになると書いている

・農林中金はリスクの高いCLOを大量に保有
本書では金融危機によってリスクの高い債券
特にCLO(ローン担保証券)が危険だと書いている
CLOとは企業版サブプライムローンらしく
普通は融資が受けられない信用力の低い企業ローンを証券化したものであると書いている。

そのリスクが高いCLOを大量に購入しているのが
農林中金といい、リーマンショックと同じ過ちを繰り返しているという
農林中金は外国債券の含み損が大きいと報道があったので
かなりリスクの高い投資をしているのだろう

そして、地方銀行もリスクの高い債券を買っているらしい

タイトルに「ゆうちょ銀行」の名前が入っているが
「ゴールドマンサックスの顧客」というくらいしか触れられていない

・ドイツ銀行もヤバいらしい
ドイツ銀行は6000兆円のデリバティブをもっている
危機が近くなるとドイツ銀行が注目されるのは
デリバティブの金額が相当多いからなのだろうか?

トルコは通貨のトルコリラが暴落を続けており
このままいくとトルコがデフォルト(債務不履行)になるとCDS(クレジットデフォルトスワップ)により
ドイツ銀行がとんでもないことになると書いている

トルコリラは暴落を続けているが
近年、金融引き締めで金利が上がっており
一応トルコリラは下げ止まっているので
破綻を今のところはない

・ゴールドマンサックス、竹中平蔵批判
ゴールドマンサックスの元社員が書いた本を引用し批判
そして、竹中平蔵なども政治に関わり政商として非正規雇用を拡大していたという批判

しかし、内容がネットで調べて書いたようなことに見えるので
内容はそこまでない

・金融危機が起こる根拠は少し弱い
本書で金融危機が起こると繰り返し書いているが
その根拠は金融資産価格がGDP総計の4倍以上に膨らんでいることから
そのバブル崩壊により金融危機が起こるという趣旨であるが
それだけだと少しその根拠が弱く、さらにグラフも著者が作成したので
統計の内訳がわからないのでどこまで正しいかわからない

最後の本書のアフィリエイトリンクを貼る予定でしたが
著者が逮捕されたのでさすがにリンクは貼りません
興味がある人は検索して探してください

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