暴落本を読む③【金を買え】株の暴落サインを見抜く方法

株の暴落サインを見抜く方法(林則之 著)
2021年2月刊行

本書の要約
・これからインフレ、金利高で国債がデフォルトする
・そして、預金収奪がG7同時に起こる
・そのときに金(ゴールド)が暴騰する

・金を買え
本書の基本的な主張は「金(ゴールド)を買え」というもの
その理由は株式、債券は大幅下落になり
その分、金が値上がりするというもの
金の買い方は純金を直接買う、ETFで買うとか具体的なものが多い
金の値動きを見ると、悪い投資ではないと思う
金鉱株については、生産コストが上がっているので儲からないらしい

・インフレ、金利高がくる
世界全体的に金融緩和をしすぎて
それにより、インフレ(金利高)がくると予測をしていた。
現在、インフレが起こっているので
インフレ(金利高)の予測は当たっている。
著者は20%のインフレシナリオを予測している

・先行株が天井をつけるとピーク?
本書のタイトルである「株の暴落サイン」というのは
先行株が天井をつけ、そのあと5ヶ月くらいあとに
暴落が始まるというもの
ただ、先行株は「金融緩和相場」ではJPモルガンだが
2000年代のITバブルではグーグルだったので
現在だったらエヌビディアになるのか?
しかし、コロナショックではこの法則は当てはまらなかった。

・2020年米国大統領選挙で不正があった?
本書では米国2020年大統領選挙で
ウィスコンシン州の投票結果を載せて
不正(いわゆるバイデンジャンプ)があったと主張している
これは既得権をもつエリートと庶民との最終戦争という感じに書いているが
なんか陰謀論も含んでいる

【補足】ウィスコンシン州の不正はBBCで否定されている

ほかにも、共和党側はミシガン州やウィスコンシン州といった激戦州で民主党に入れた票が一気に急増したのは、不正が原因だと主張している。しかし、多くの場合、これはミルウォーキーやデトロイトなどの大都市部で大量の票の開票結果が一気に集計されたからだと、簡単に説明がつく。そしてミルウォーキーやデトロイトは伝統的に、民主党の手堅い地盤だ。

https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-55054609

まあ、BBCもエリートの言いなりと言われると反論は難しい

・預金収奪がくる?
政府はもう借金が返済できないので
どこかの時点で預金収奪をすると主張する
ただ、「国の借金1000兆で大丈夫なら2000兆も大丈夫じゃないの?」
という問いには
「暴飲暴食を繰り返すと、どこかで病気になるのと同じこと」
という抽象論なのでちょっと理屈としてはイマイチ

本書は預金収奪に合わせて
政府が個人がもっている金(ゴールド)も
収奪(買取)する可能性があるとして、その対策も一応書いている。

・「うちわ論法」は上級国民しか使えない?
そのなかに一つに2014年の松島みどり元法務大臣の事件を例に挙げている。

これは名前のはいった「うちわ」を配ることが公職選挙法違反ではないかと問い詰められたときに
「これはうちわのように見えるが、うちわではない」と発言をした。
これで不起訴になり、さらに選挙で許されたことを心の支えにしようということ

金(ゴールド)の収奪のときに、この発言を利用して
「これは金(ゴールド)のように見えるが、金(ゴールド)ではない」
とすっとぼけることができるという。

しかし、裏金事件で見ればわかるとおり
裏金議員が脱税で逮捕されなかったことを考えると
この「うちわ論法」は上級国民
つまり、与党の国会議員やそれに近い人しか使えない

億単位の裏金がバレても「政治資金」で届けたらOK 庶民なら「脱税」なのに…現行ルールのガバガバ具合:東京新聞 TOKYO Web
安倍派が3年分・4億円あまりの裏金不記載について収支報告書を訂正するなどした自民党のパーティー券裏金事件。しかし、これだけの巨額裏金を...

余談だが、本書はコロナ禍がもっと長く続く前提で予測をしている

タイトルとURLをコピーしました